ガイド一覧 · 公開日 2026-07-31 著者: Timeplanned編集部
個別指導のキャンセル料:直前キャンセルに公平に対応する方法
キャンセル料とは、生徒や保護者が直前にキャンセルしたレッスンについて、事前の合意にもとづいて請求する料金のことです。個人で教える先生にとっては、スケジュールに空いた「無給の穴」から身を守るいちばん重要な仕組みです。枠は確保されていたのに、時間は戻ってこない——明確なルールがなければ、そのリスクをすべてあなたが負うことになります。このガイドでは、家庭との関係を壊さずに、公平なキャンセルポリシーを作り、伝え、運用する方法を紹介します。予告期限と金額の決め方、ルールが実際に何円分の価値を持つのか、そしてシンプルなルールではカバーできない例外ケースまで扱います。
キャンセルルールがないと、いくら損をしているか
計算してみましょう。週20コマのレッスンで、毎週1回だけ直前キャンセルがあるとします。1コマ6,000円なら月に約24,000円、年間でおよそ29万円の損失です。キャンセルされた枠を別の生徒で埋めることはほぼできません。ほかの生徒には固定の時間があるからです。
心理的な効果もあります。キャンセルにコストがかからなければ、人は気軽にキャンセルします。明確なルールは損失を減らすだけでなく、キャンセルの回数そのものを減らします。
法的な土台
原則として、事前にお客様と合意した内容がすべての基準になります。合意がなければ、キャンセルされたレッスンについて請求する根拠は通常ありません。逆に、最初に透明性のあるポリシーに同意してもらっていれば、キャンセル料は医院や整体院と同じように、広く受け入れられた慣行です。
重要なのは3点です。ルールは最初のレッスンの前に合意すること(後付けは不可)。文面が明確であること(期限・金額・例外)。そして一方的に不当な内容でないこと。病気の例外が一切ない100%請求は、すぐに不公平とみなされます。
なお、この記事は法的助言ではありません。迷ったら、文面を専門家に確認してもらいましょう。
24時間ルール:実績のある文例
実務ではシンプルな段階制がうまく機能します。契約書や利用規約に次のように加えてください:
- レッスンの24時間前までのキャンセル:無料。レッスンは振替または請求なしで消化扱いにしない。
- 24時間を切ったキャンセル・無断欠席:レッスン料の100%を請求。振替枠の提供は任意。
- 連絡のあった病気:レッスン前に連絡をもらえた場合は無料。
- 講師都合のキャンセル:請求なし。すみやかに代替枠を提案する。
数字を自分で決める:予告期限・金額・振替の扱い
24時間ルールは堅実なデフォルトですが、3つのパラメータはそのまま写すのではなく、意識して決める価値があります。それぞれが「先生の保護」と「家庭の柔軟性」のトレードオフです:
- 予告期限——毎週のマンツーマン指導では24時間が標準で、保護者にも覚えやすい期限です。48時間にするのは、その追加の1日が実際に役立つ場合だけ。たとえば空いた枠を埋められるキャンセル待ちの生徒がいる場合です。活用できない長い期限は家庭にとって純粋な負担になり、ルールが恣意的に感じられてしまいます。
- 金額——予定が満杯で、キャンセルされた枠を本当に売り直せないなら、100%請求は正当です。まだ生徒を増やしている途中の場合、ときどき枠を埋め直せる場合、全額請求が家庭の離脱につながる地域で教えている場合は、50%のほうが適切です。どちらを選ぶにせよ、金額は必ず書面に。「料金をいただく場合があります」では誰も納得しません。
- 料金の代わりに振替——請求せず振替枠を提供するのは、週の予定に吸収できる空きがあるなら寛大な選択です。予定が満杯なら、それは隠れた値引きです。1回分の支払いで同じレッスンを2回行うことになるからです。学期に1回だけ好意で振替を認め、それを超えたら請求する先生が多くいます。
具体例:ポリシーの有無で1年がどう変わるか
2人の先生が、どちらも週20コマ・1コマ6,000円で教えているとします。先生Aにはポリシーがありません。週に1コマが直前キャンセルされ——キャンセルが無料なら、ごく普通の頻度です——そのすべてが請求されません。月におよそ24,000円、年間ではほぼ29万円の損失です。
先生Bは24時間ルールを使い、最初のレッスンの前に伝えています。変わることは2つ。まず、ほとんどのキャンセル連絡が早く届くようになります。保護者が1時間前にメッセージを送る代わりに、前日の夜にカレンダーを確認するようになるからです。早い連絡なら、同じ週のうちに振替レッスンにできることも少なくありません。次に、本当に直前のキャンセルは請求されます。先生Bの無給の穴はほぼゼロになり、同じ授業量なのに年間で20万円をゆうに超える差がつきます。
注目すべきは、この差を実際に生んだものです。集めたキャンセル料ではなく、時間内に振替を調整できたことで「普通に実施されたレッスン」が大半を占めます。良いキャンセルポリシーは、一度も適用されなくても収益の大部分を稼ぐのです。アメリカの家庭を教えている場合も、慣習と文面は違えど同じ理屈が通用します——アメリカのノーショーポリシーガイドをご覧ください。
家庭を失わずにルールを伝えるには
すべてはトーンで決まります。ルールを「双方を守る仕組み」として伝えましょう。家庭は毎週の固定枠を確保でき、その代わりに先生は予定の確実性を得る、という関係です。細かい字で隠すのではなく、最初の面談で自分から話題にして、一度だけ書面で確認してもらいます。支払い条件・休暇・退会まで含めた本格的な取り決めにしたい場合は、レッスンキャンセルポリシーのテンプレートから始めてください。
最初の違反時は寛大に、しかし明確に。1回だけ料金を免除し、やんわりとルールを示します。2回目からは一貫して適用します。最初から透明だったルールなら、家庭はほぼ必ず受け入れてくれます。
シンプルなルールではカバーできない例外ケース
1行のポリシーで一般的なケースは処理できます。実際にトラブルの種になるのは次のような状況で、経験のある先生はこう解決しています:
- 繰り返す病欠——病気の例外は本当の病気のためのもので、無料キャンセルの抜け道ではありません。同じ生徒が学期中に3回目の「体調不良」なら、料金は免除し続けつつ、率直に話しましょう。その枠がもう合っていないのかもしれません。毎週金曜の風邪が続くより、別の時間に変えるほうが全員のためになります。
- 講師都合のキャンセル——その場合は請求せず、すみやかに代替枠を提案します。ここは自分に厳しく。頻繁にキャンセルする先生に、逆方向でルールを適用する説得力はありません。
- オンラインレッスンの技術トラブル——どちら側の障害かで決まります。先生のプラットフォームや回線のダウンは講師都合のキャンセル。開始5分後に生徒側のWi-Fiが落ちたら、生徒側の直前キャンセルです。初回は免除し、そのことを明言し、以降はルールを適用します。
- 数週間前からわかっている欠席——修学旅行、家族旅行、試験週間など。これらは定義上、期限内のキャンセルですが、学期の初めに知らせてもらうようお願いしましょう。日曜の夜に突然気づくのではなく、空きを計画に組み込めます。
- 体験レッスン——無断欠席率が最も高いのが体験レッスンで、まだ合意が存在しないためキャンセル料は請求できません。請求しようとせず、前日に予約の確認連絡をしましょう。短い確認メッセージだけで、体験レッスンの無断欠席はほとんどなくなります。
- 少人数グループ——1人欠席してもレッスン自体はなくならないため、枠単位の考え方はそのまま使えません。グループでは支払いを個々の出席ではなくコースや月に結びつけ、キャンセル料はマンツーマン向けの仕組みと割り切りましょう。
キャンセルをきちんと記録する
キャンセルポリシーは、すべてのキャンセルを記録して初めて機能します。いつ連絡が来たか、どれくらい直前だったか、振替したのか請求したのか。メモ帳やスプレッドシートでこれを1か月続けるのは、なかなか大変です。
まさにそのためにTimeplannedを作りました。各レッスンを「実施」「期限内キャンセル」「直前キャンセル」でマークすれば、月末には誰が何コマ分を支払うのかが自動で明確になります。月次の集計は出席記録からそのまま生成され、計算のやり直しはありません。60日間無料、クレジットカード不要です。
キャンセル料についてよくある質問
- 家庭教師でもキャンセル料を請求できますか?
- はい、レッスン開始前に明確に合意していれば可能です。よくあるルールは「レッスンの24時間前を切ったキャンセルは全額請求、期限内のキャンセルは無料」というもの。事前の合意なしにキャンセル料を通すのは困難です——だからこそ、ポリシーは最初の面談で自分から話題にし、一度だけ書面で確認してもらうべきなのです。
- キャンセル料はいくらが適切ですか?
- 24時間を切ったキャンセルについて、通常レッスン料の50〜100%が一般的です。予定が満杯でキャンセルされた枠を売り直せないなら100%の請求は正当です。生徒を増やしている途中や、空いた枠をときどき埋め直せるなら、50%のほうが穏当な選択です。大切なのは、正確な金額を事前に書面で合意しておくことです。
- 生徒が病気の場合はどうすべきですか?
- レッスン前に連絡があった場合は無料にする先生がほとんどです。それが寛大であると同時に、いちばん安全な運用です。この例外はポリシーに明記しましょう。そして、特定の生徒の病欠が続くようなら、免除は続けつつ「その枠がまだ合っているか」を話し合ってください。黙って穴を負担し続ける必要はありません。
- オンラインレッスンにもキャンセル料は適用できますか?
- はい。レッスンがオンラインか対面かは、時間枠が確保されていたという事実を変えないため、同じキャンセルルールを適用します。オンライン特有なのは技術トラブルのケースです。先生のプラットフォームや回線の障害なら講師都合のキャンセルとして請求なし。生徒側の障害なら直前キャンセル扱いで、初回は免除するのが一般的です。